書店に行くと、心理学のコーナーにたくさん本が並んでいます。
学生時代、文学部だった私の周りにも人の「心」について関心のある人が多く、心理学専攻がとりわけ人気だったことを思い出します。心理学って身近なテーマを取り扱う分、興味が惹かれますよね。
そんな大人気の心理学の授業で先生がお薦めしていた「恋愛心理学」を扱った本がとても面白く、ためになる話がぎゅっとつまっていたのでここで紹介します。
(自分と同じく)恋愛で悩む方、自分の魅力って何だろう?と思っている方へ届いて欲しい、そんな本を二つ載せます。
①『恋ごころの科学』 松井豊 著
まずはこちら。書店に並んでいる恋愛心理学の本と何が違うのか?というと、この本は日本人を対象にした実験をもとに書かれている点です。最新の研究内容も盛り込まれています。 書店に並ぶ他の本だと、わかりやすさがメインになっていて、自分の体験談を元にしていて根拠が薄かったり、アメリカなど海外の実験をベースに書かれている本が多いようです。その点でこの本はとても信頼性のある本だと言えます。 どんな異性を好きになるのか?それはなぜか?恋をしている時の心理は?などなどの疑問を徹底的に説明しています。 内容たっぷりなのですが、個人的に面白かった実験の話は、「好かれる性格」の話についてです。明るい、積極的、優しい…などの要素は誰から見ても好かれる要素だとわかりますが、明るくないとダメなのか、というとそういうわけではなく、魅力ある性格のパターンを5つに分けることができ、その中で自分が近そうな性格を目指せば良い。という話でした。5つのパターンについても、「有名芸能人でいうと〇〇さんのような感じ」といったように喩えられていてわかりやすいです。笑 また、自分と似ている人を好きになるのか?それとも逆か?という恋愛でありがちな疑問だったりについても詳しく心理学的な解説をしていますよ。とてもためになるのでぜひぜひ読んでみてください。付録に自分の恋愛タイプを調べるLETS-2(Lee's Love Type Scale 2nd version)もついています。この本は学術書に分類されそうな感じですが、全く堅苦しくなく楽しみながら読めますよ。
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②『人をひきつける心ー対人魅力の社会心理学ー』 奥田秀宇 著 恋愛とは少し離れるかもしれませんが、人の魅力について解説している本です。 対人魅力の研究では、様々な仮説が提唱されてきて、どのような人物を好ましいと思うのかについて考えられてきました。従来、「好き」の感情の現象は「嫌い」の感情の上昇と考えられてきたのですが、近年の研究では、好きと嫌いは別のものだというように考えられているようです。その話題についても詳しく触れられています。 どういう人が魅力的な人だと科学的に言えるのか?知りたい方にお薦めです。
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人間関係、特に恋愛は激しい感情を伴うこともあるので、冷静さや客観性を失いがちだと思います。そんなときは上で紹介した心理学の本を読んで、自分を見つめ直すのはいかがでしょうか。